「聖地」、「聖域」、「サンクチュアリ」、「パワー・スポット」.等々、日本には沢山の「聖地」が存在します。超メジャー級のものから、「えっ、こんなのも?」というマイナーなものまで、本当にいろいろありますよね。そんな日本の「聖地」について、管理人の独断と偏見で、「レビュー」をしていきます。
聖地の定義
「聖地」って、様々な定義がありますが、ここで扱う「聖地」とは、
①古来より、神聖視されてきた場所
➁何らかの特別な目印がある場所
③何かを感じることができる場所
の、3つの条件を満たしている場所を指しています。
これを、日本を代表する「聖地」、『大神(おおみわ)神社』で、見ていきましょう。
『大神神社』(奈良県桜井市)
①古来より神聖視された場所
〇創建(「記紀神話」の時代)
〇神聖視(大物主大神:おおものぬしのおおかみ)が主祭神
・「神話」に登場するほどの古来から、神様がいらっしゃる聖
地で、「日本最古の神社」の一つと言われています。
➁特別な目印がある場所
〇三輪山、巳(み)の杉、夫婦岩、拝殿など
・「三輪山」という、「お山」そのものがご神体になります。こ
のお山に祈りを捧げるための「拝殿」があります。境内には、
神様の化身、お遣いとされる「白蛇様」が棲む「ご神木」や、神々がお
鎮まりになっておられる「岩石」があります。
・神々がご降臨、ご鎮座される媒体となるものを、「依代(よりしろ)」と、言います。
依代の中で、お山を「神奈備(かんなび)」、ご神木を「神籬(ひもろぎ)」、岩石
を「磐座(いわくら)」と、言います。これらには、神々が降りて来られるので、ご神
体とも言えます。「鏡」や「剣」等も同じものです。
*目印には、「お山」などの「自然的なもの」と「拝殿」など
の「人工的なもの」があり、「自然的なもの」の方がより古いものです。
③何かを感じることができる場所
「清々しい」、「軽やか」等、(個人の主観)
・「何か、いそう。」、「凄いエネルギー感!」、「これ、ヤ
バいよ!!」みたいなものです。全くの主観で大丈夫です。
*人によって「熱感を感じる」、「頭が痛くなる」、「くしゃみ
が止まらない」といった、症状が出る方もおられるようです。
この中で一番大切なことは、③の感覚です。そこに大きな木があったとしても、多くの人がそれに何も感じなければ、これを祀ることはなく、「聖地」になることはなかったことでしょう。「聖地」に赴いても、最初はなかなか感じることが困難な場合もあるでしょうが、自分の感覚を信じ、五感を研ぎ澄まして、「聖地」をご堪能下さい。
聖地の効用
「聖地」の効用とは、何でしょうか?いろいろあるとは思いますが、効用を考えるベースとなるものは、ずばり「非日常の体験」です。「聖地」という特別な場所で、「非日常」に身を任せることで、以下の効用が期待できます。
聖地の効用
①日常のしがらみから離れることができる→鳥瞰視(ちょうかんし)
➁清浄な空間に身を置くことができる→浄化、癒し
③新たな自分に出会うことができる→自己洞察、分析
④神秘的な体験ができる→統合、覚醒
人によって、感じ方は様々でしょうが、一度「聖地」に身を委ねてみることをお勧めします。
「聖地」探索時の注意事項
「聖地」を訪れる際には、「聖地」に対するマナー(心構え)を忘れない下さい。近年のパワー・スポット・ブームもあり、ゴミを散らかしたり、ご神木を傷つけたりされる方が、一部でおられるようです。「聖地」に関心をお持ち頂く方が増えるのは、非常に有難いことなのですが、「聖地」が汚染、破壊されてしまっては、元も子もありません。今後も「聖地」を「聖地」として、存続、継承、発展させていくためにも、皆様の来訪時のご協力が必要となります。 以上が「聖地」の私流の定義と効用です。これから、そんな「聖地」について、古の都奈良を中心にシェアさせて頂きます。